カニと言えばすぐ頭に浮かぶのが「ズワイガニ」と「タラバガニ」ではないでしょうか?
その中でも、種類やブランドが多く、国内での水揚げが多いカニと言えば「ズワイガニ」になります。
最近は、通販やお取り寄せで購入するだけではなく、ふるさと納税の返礼品としても人気があります。
ズワイガニの特徴は、身が柔らかく旨味が強くて甘みがあることです。
2大蟹のもう1種類「タラバガニ」に比べると小さいので、量的に満足しないという方もいますが、料理が楽で色々の料理法に合う「カニ」と言えば「ズワイガニ」ということになります。
「ズワイガニ」は、よく煮込むことで美味しい出汁が出るためカニ鍋にするのも美味しいですし、カニしゃぶや茹でガニ、刺し身などもおすすめです。
体は細身なのに味が濃厚なのは、「ズワイガニ」は様々な魚介類を食べる肉食系だからと言われます。
特にオスは、メスの2倍ほどの大きさにも成長し、脱皮後には共食いをすることもあるとも言われています。
ズワイガニの旬について
ズワイガニの旬は、11月頃から翌年3月頃までと言われています。
但し、ズワイガニの場合、オスとメスでは美味しい時期に少し違いがあります。
それは、メスの場合、保護のために漁期が厳しく制限されているため、漁期が11月から始まり12月末~1月上旬までと非常に短いからです。
◇オスの旬:11月から翌年3月
◇メスの旬:11月から翌年1月
カニやエビの甲殻類は、脱皮を繰り返して体が大きくなります。
「ズワイガニ」のオスは、大きいもので甲羅の幅が15cmほどにもなります。
メスの場合は甲羅の幅が7~8cm程度と、オスの約半分ほどの大きさですが、これは7~8cmの大きさになると成熟して産卵を行うからです。
産卵を行うようになると脱皮しなくなるので、それ以上は体が大きくならないのです。
ズワイガニの種類について
ズワイガニは、主に下記の3種類のことを言います。
◆ズワイガニ(本ズワイガニ)
・オピリオ種と呼ばれる。
・身が詰まっており、甘みが強い。
・茹でる前の甲羅はやや茶色く、茹でるとオレンジ色になる。
・腹は茹でても白っぽい色のまま。
・口は直線的で、4本の歯が直線に並んでいる。
◆ベニズワイガニ
・甘みは少なめで、全体的に水っぽい。
・身が詰まっていないものも多く、鮮度が落ちるとパサパサになるが、新鮮なものは美味しい。
・比較的小型で、加熱する前から赤色が濃いのが特徴。
・茹でると、腹まで赤くなる。
・9月~翌年6月頃までと漁期が長い
◆オオズワイガニ
・バルダイ種と呼ばれる。
・日本海にはほぼ生息しておらず、主にロシアやカナダから輸入される。
・大味だが、身が大きく食べごたえがある。
・ニッスイ青箱などのブランドカニは、人気が高く値段も高い。
・ズワイガニとの見分けは難しいが、本ズワイガニより一回り大きい。
・茹でると、濃い赤色になる。
・ズワイガニより甲羅の横幅が広いが、縦は短かめ。
・口はM字型で、4本の歯のうち中央の2つは上部に付いている。
本ズワイガニのブランドについて
日本近海で捕れる本ズワイガニは、水揚げされる港によってそれぞれ名前が付けられています。
有名なブランド蟹には、下記のようなズワイガニがあります。
◇松葉ガニ(旬は11月~翌年3月)
・山陰地方で水揚げされる雄のズワイガニで、地域・漁港ごとにブランド名が異なる。
【鳥取松葉ガニ】:鳥取/白タグ+赤い文字
2015年には、新しいブランドガニ「五輝星」が誕生している。
(甲羅の大きさ、重さ、形、色合い、身入りなどの厳しい基準がある)
【隠岐松葉ガニ】:島根(隠岐諸島)/青タグ
【間人(たいざ)ガニ】:京都府丹後町(間人漁港)/緑タグ
【浜坂ガニ】:兵庫(浜坂港)/白タグ
【柴山ガニ】:兵庫(柴山漁港)/ピンクタグ
【津居山(ついやま)ガニ】:兵庫(津居山港)/青タグ
・雌のズワイガニは、「セコがに」「コッペガニ」「親ガニ」などと呼ばれる。
・漁期は、11月6日~翌年3月20日頃。
◇加能ガニ(旬は11月~翌年3月)/香箱ガニ(旬は11月~12月)
・石川県の「加」賀から「能」登までとれるズワイガニ。
・橋立漁港、金沢港、富来漁港、輪島港、蛸島漁港等で、主に底曳き網漁で水揚げされる。
・漁港の名称を刻印した青(水色)タグが付いている。
・加能ガニと呼ばれるのは雄のズワイガニで、雌は「香箱(こうばこ)ガニ」と呼ぶ。
・加能ガニの漁期は、11月6日~翌年3月20日。
・香箱ガニの漁期は短く、11月6日~12月29日。
◇越前ガニ(旬は11月~翌年3月)
・福井県で水揚げされた雄のズワイガニで、黄色いタグが付いている。
・全国で唯一の皇室献上ガニとして知られている。
・雌は「セイコガニ」と呼ばれる。
・脱皮直前の殻が柔らかいズワイガニは、ズボガニ(水ガニ)と呼ばれている。
・越前ガニの漁期は、11月6日~翌年3月20日。
◇庄内北前ガニ(旬は10月~翌年1月)
・山形県庄内地方で水揚げされる雄のズワイガニで、黒いタグが付いている。
・特に由良地区で水揚げされる雄のズワイガニは、芳(ヨシ)ガニと言われ白いタグが付いている。
・雌は「クボガニ」「メガニ」と呼ばれる。
・庄内北前ガニの漁期は、10月1日~翌年1月。
・芳ガニの漁期は、10月1日~翌年4月。
ズワイガニの食べ方について
「ズワイガニ」おすすめの食べ方は、下記になります。
・刺身
・カニしゃぶ
・焼き物
・鍋物
・蒸し物
・茹でガニ
・カニ雑炊
「ズワイガニ」は、味が濃厚で煮込めば出汁もよく出るため、調理しやすいカニです。
上記のように、簡単に刺し身やカニしゃぶ、茹でガニ、焼き物にするのも美味しいですが、調理してカニクリームコロッケや、カニサラダ、かにチャーハン、かに玉、カニ酢にして食べても非常に美味しいです。
人気のズワイガニの旬や種類について:まとめ
年末年始に食べたいものはという質問に対して「カニ」と答える方も多いと思います。
そのカニの中でも、日本人に人気があるカニと言えば「ズワイガニ」があげられます。
その「ズワイガニ」には、幾つかの種類と水揚げ港ごとの「ブランドガニ」が数多く存在します。
それらの種類や「ブランドガニ」についての説明、「ズワイガニ」の旬について説明してきました。
ご家族や恋人・友人たちと「ズワイガニ」を囲むのを楽しみにしている方、ご参考にして美味しい「ズワイガニ」を見つけてください。
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