先日、「Tポイントの使える店減少で今後どうなる」という記事を、このサイトで書きました。
今度は、「Tポイント」と「Vポイント」統合をCCCとSMBCが正式発表したと言うニュースが出ました。
【24年春をめどに】Tポイント・Vポイント統合へ、国内最大級にhttps://t.co/prHB1nLLHk
新ポイントはファミマなどTポイント提携店や、ビザ加盟店でためたり、支払いに充てたりできるようにする。キャッシュレス決済でも提携し、新しいスマホ決済サービスの展開も検討するhttps://t.co/prHB1nLLHk
— エキサイトニュース (@ExciteJapan) October 3, 2022
一瞬「おっ」と思いましたが、個人的には「えっ」と違和感も感じました。
Tポイントは街中などで買い物をして貯まるポイントで、Vポイントや銀行口座保持やクレカ利用で貯まるポイントなので、全く性格が違うサービスです。
また、Tポイントはオープンなサービス、Vポイントはどちらかというとクローズドのサービスなので、果たして両サイドにメリットが有るのか、片方だけにメリットが有るのではないのかなど、自分なりに考えてみました。
また、記事には「Tポイント」と「Vポイント」を統合し、新たなポイントブランドを創出すると書いてあるので、例えば「Aポイント」などと名称を変更して統合した新たなポイントカードを作るのではないかと思われます。
ですがまだ不確定なので、こちらでは「Tポイント」「Vポイント」の2つのポイントカードを、そのまま利用したとして考えてみました。
あくまでも個人的な意見ですので、間違っていたらごめんなさい。
目次
Tポイントの利用法
Tポイントは、街中の加盟店でポイントカードを表示してスキャンしてもらうことでポイントが貯まる仕組みです。
この貯め方は、殆どの方がご存知だと思いますので、割愛します。
そこで、Tポイントの使い道を簡単に説明します。
街の店舗で使用
Tポイントの提携先で、1ポイント=1円の換算で利用できます。
Tポイントを導入しているチェーンや店舗が減少しているとは言え、ファミリーマートを中心に全国に展開しているコンビニ・スーパーマーケットやドラッグストアは多いので、容易にポイントを利用することが可能です
◇コンビニ
・ファミリーマート/国内16,562店舗(2022年8月31日現在)
◇スーパーマーケット
・マルエツ/首都圏の1都5県で約300店舗
・富士シティオ/神奈川県と東京都に46店舗
など
◇ドラッグストア
・ウエルシア/2,055店舗(2022年6月時点)
・ハックドラッグ/286店舗(2022年1月時点)
など
◇家電
・エディオン/1,202店舗(2022年3月31日現在)
◇ファミレス・飲食
・ガスト/1,321店舗(2022年9月30日現在)
・バーミヤン/356店舗(2022年9月30日現在)
・ジョナサン/207店舗(2022年9月30日現在)
・吉野家/1,196軒(2022年8月末現在)
など
現金に交換
意外と知られていないのが、Tポイントは現金に交換することも可能です。
但し、いくつかの条件があります。
・交換比率:100ポイント=85円
・最低交換ポイント:1,000ポイント以上、100ポイント単位
・受取口座はPayPay銀行のみ
・手続きはオンラインのみ可能
Tマネーにチャージ
Tマネーとは、Tポイントが貯まるTカードへチャージして利用できる電子マネーの事です。
Tポイントと換算価値は同じで、Tポイントをチャージして使うことも出来ます。
これだと、TポイントとTマネーの違いがよくわからないかもしれません。
Tポイントは、加盟店で商品を購入したり支払った時に、加盟店によって100円=1ポイントや200円=1ポイントなどで貯まるポイント。
Tマネーは、nanacoやsuicaなどと同じ電子マネーで、前もって入金することで加盟店で利用することが出来ます。
Tマネーを入金できるのは、ファミリーマート・TSUTAYA・ウエルシア・吉野家(一部店舗を除き)などで可能です。
また、Tポイントも現金として利用できますが、支払い額に対してのポイントは付与されません。
Tマネーを利用して支払う場合、月間累計利用金額500円(税込)につき1Tポイント貯まるので、Tポイント利用より少しだけ有利です。
商品に交換
Tポイントは、商品に交換することも可能です。
Tサイトにアクセスし、「使えるサービス」の中から「商品交換」をクリックします。
その中から、手持ちのポイントを利用し、気に入った商品と交換することが可能です。
ムビチケギフト券に利用
映画好きな方は、「映画GIFT(プリペイドコード)」へ交換して、好きな映画を見ることが出来ます。
交換できる「映画GIFT」は、次の3種類になります。
・500円券
・1,000円券
・1,900円券
交換比率は、1ポイント=1円になります。
Tポイントで投資
その他に、1ポイント=1円分換算で、1ポイントから「Tポイント投資」も出来ます。
Tポイントでは、下記の5種類の投資が可能です
・株
・投資信託
・FX
・暗号資産
・不動産投資
既に40万人以上の人がTポイントを投資を行っており、毎月500ポイント未満の投資を行っている方が多いようです。
勉強のつもりで、Tポイントで少額投資をするというのも「あり」だと思います。
Vポイントの貯め方や利用法
これまでTポイントの利用法を説明してきましたが、ではVポイントにはどのような利用法があるのでしょうか?
Vポイントは、基本的に「三井住友銀行」の口座か、「三井住友カード」を所有している方しか貯まりません。
Vポイントを貯めるには、下記のような方法があります。
・SMBCダイレクトへログインする:月1回のみ/5ポイントが貯まる
・三井住友銀行の本支店ATMを利用する/入出金1回につき10ポイント(月3回まで)
・SMBCデビッドを利用する/利用額の0.5%
・クレジットカードで支払いを行う/利用額の0.5%※
※提携カードの一部は付与対象外。プラチナプリファードなどの一部のカードは1.0%付与
他には、SMBCダイレクト資産での資産運用でも貯められます。
・投資信託の購入・自動積立/10,000円につき15ポイント(一部対象外も有り)
・外貨預金の預け入れ・自動積立/10,000円につき15ポイント(一部対象外も有り)
Tポイントに比べると、クローズドの状況でポイントが貯まることになります。
こちらでは、Vポイントの主な利用法や最低交換ポイント数などを、口座やカードの所持/未所持ごとに分けて調べてみました。
そして、Tポイント→Vポイントへ交換、Vポイント→Tポイントへ交換した(する)場合の、それぞれのメリット/デメリットも調べてみました。
三井住友銀行の口座のみ所持
三井住友銀行の口座のみを所有している方の、Vポイント利用法を調べました。
◇Vポイントの利用
・ネットバンキングでの振込:45ポイント以上
・他社ポイント、マイルなどへ移行:500ポイント以上
・景品やギフトカードに交換:1,000ポイント以上
・VJAギフトカードに交換:5,500ポイント以上
・貯めたTポイントを仮にVポイントへ交換できたとしても、ポイント利用の観点でいうと、500~1,000 Vポイント分のTポイントを貯めないとあまり意味がない。
・ある程度Tポイントが貯まったら、Vポイントへ交換することなく街のお店で消費したほうが効率的である。
・銀行口座だけでは、そもそもVポイントがあまり貯まらない。
・Vポイントがあまり貯まらないことには、Tポイント提携のメリットを享受できない。
※投資などを行ってポイントが貯まりやすい方にはメリットが有る。
Tポイント→Vポイントへ交換、Vポイント→Tポイントへ交換のどちらも、あまりメリットがない。
※但し、三井住友銀行口座で投資を行い、ポイントが貯まりやすい方にはメリットが有る(Vポイント→Tポイントへの交換)。
三井住友カードのみ所持
三井住友カードのみを所有している方の、Vポイント利用法を調べました。
※Tカード保持者は、三井住友カードを保持してないと仮定しています。
◆ポイントの利用
◇他社ポイントへ交換
・楽天ポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.7 楽天ポイント
・Tポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 Tポイント
※Tポイントと提携することで、比率は1:1になる可能性もあります。
・dポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 dポイント
・pontaポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 pontaポイント
◇電子マネー
・Waon:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 Waon
※三井住友Waonの場合/比率:1ポイント=1 Waonポイント
・nanaco:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 nanaco
◇ギフトカード等
・Amazonギフトカード:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8円
・VJAギフトカードに交換:5,500ポイント=5,000円分
・ユニバーサル・スタジオ・ジャパン スタジオ・パス:7,500ポイント=8,200円分~/比率1=1.09
◇マイレージ
・Anaマイル:1ポイント=0.5マイル
(Anaカード所有の場合:1ポイント=1~3マイル)
・貯まったTポイントをわざわざVポイントへ交換して利用するのは効率が悪い。
・三井住友カードを利用すればするほど、ポイントが貯まる。
・Tポイントとの比率が1:1になるとしたら、VポイントをTポイントへ交換して使う選択肢が増える。
・VポイントをTポイントへ交換して使用するほうが有利。
・TポイントをVポイントへ交換して使用するメリットはあまりない。
三井住友銀行口座・三井住友カードともに所持
銀行口座と三井住友カード両方を所有している方の、Vポイント利用法を調べました。
※Tカード保持者は、銀行口座と三井住友カード両方を保持してないと仮定しています。
・銀行口座と三井住友カード両方を利用すればするほど、ポイントが貯まる。
◇ポイントの利用
【他社ポイントへ交換】
・楽天ポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.7 楽天ポイント
・Tポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 Tポイント
※Tポイントと提携することで、比率は1:1になる可能性もあります。
・dポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 dポイント
・pontaポイント:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 pontaポイント
◇電子マネー
・Waon:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 Waon
※三井住友Waonの場合/比率:1ポイント=1 Waonポイント
・nanaco:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8 nanaco
◇ギフトカード等
・Amazonギフトカード:500ポイント以上から交換可能/比率:1ポイント=0.8円
・VJAギフトカードに交換:5,500ポイント=5,000円分
・ユニバーサル・スタジオ・ジャパン スタジオ・パス:7,500ポイント=8,200円分~/比率1=1.09
◇マイレージ
・Anaマイル:1ポイント=0.5マイル
(Anaカード所有の場合:1ポイント=1~3マイル)
こちらも、「三井住友カードのみ所持」の場合と、状況はほぼ同じです。
・貯まったTポイントをわざわざVポイントへ交換して利用するのは効率が悪い。
・三井住友カードを利用すればするほど、ポイントが貯まる。
・Tポイントとの比率が1:1になるとしたら、VポイントをTポイントへ交換して使う選択肢が増える。
※VポイントをTポイントへ交換して使用するほうが有利。
TポイントをVポイントへ交換して使用するメリットはあまりない。
三井住友銀行口座・三井住友カードともに未所持
銀行口座と三井住友カード両方を未所持の方の状況を考えました。
・提携のメリットは全くなし。
Vポイントは貯まらず使用もできないので、提携のメリットは全くなし。
比較した結果
以上、比較してみました。
個人的な意見のまとめとしては、
・Vポイントの顧客には、かなりメリットがありそう。
三井住友銀行の口座所持だけでは、あまりメリットは感じられない。
但し、投資を行いポイントが貯まりやすい方にはメリットが有る。
・Tポイントの顧客のメリットはあまり感じられない。
但し、三井住友カードを所有している方にはメリットが有る。
まとめ
「Tポイント」と「Vポイント」が統合し、新たな「ポイントブランド」を創出するというニュースが発表されています。
こちらでは、「Tポイント」「Vポイント」からの視点で、果たして両社にメリットが有るのかどうか、個人的に考えてみました。
結果としては、「Vポイント」の顧客にはかなりメリットがありそうですが、果たして「Tポイント」の顧客にメリットが有るのかどうか疑問であるというのが、個人的な意見でした。
もしかしたら、SMBCがCCC社を飲み込んでしまうのではないかという懸念もあります。
個人的にTカードやTsutayaを日頃から愛用しているので、何とかCCC社には頑張って頂きたい。
また、CCC側から「Tポイント」顧客にもメリットがあるような施策が発表される可能性もあるので、これからも新たな報道を待ってみようと思います。
三井住友カードに興味がある方はこちら
Copyright secured by Digiprove © 2022 h eg