Tポイントに関して、衝撃的なニュースが報じられています。
TSUTAYA・蔦屋書店が「楽天ポイント」導入 トップカルチャー運営の64店舗でhttps://t.co/MwptphcP8d pic.twitter.com/YI3OqT9GHC
— ITmedia NEWS (@itmedia_news) September 30, 2022
これって、Tポイントの「終わりの始まり」?
目次
トップカルチャーによる楽天ポイント導入
Tポイントに関しては、昨今数々の企業が提携終了などで脱落しています。
しかし、上記の報道は、これまでの提携企業との関係解消とは意味合いが違ってきます。
何しろ「ツタヤ」の名称で運営している店舗が、「楽天ポイントカード」を導入するということですから、「Tポイント」の先行きが心配になってきますね?
「蔦屋書店」を運営しているのは「トップカルチャー」ですが、「TSUTAYA」本体を運営している「カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(略称:CCC)」のフランチャイズ加盟会社になります。
しかも、フランチャイズ加盟会社の中では最大規模のメガフランチャイジーなので、その影響はかなり大きいはずです。
また、トップカルチャーは2023年までに「TSUTAYA」のレンタル事業から撤退する方針を示しており、「蔦屋書店」への事業転換を進めているとの報道もありました。
「蔦屋書店」では「Tポイント」が使えなくなるわけではなく、「楽天ポイント」との併用で顧客が自由に選べるようになるとのことですが、最近は「楽天ポイント」も使い勝手がかなりいいので、影響はかなり大きいと思われます。
「Tポイント」と「楽天ポイント」を比較すると、「Tポイント」はリアル店舗、「楽天ポイント」はネット系に強い傾向があります。
コンビニでは、「Tポイント」といえば「ファミマ」がすぐ頭に浮かびますが、現在は「楽天ポイント」や「dポイント」も利用できる「マルチポイント化」の対応になっています。
また、最近は「QR/バーコード決済」「スマホ決済」「電子マネー決済」「クレカ・デビットカード決済」などの「キャッシュレス決済」が多くなっているので、ポイントカード自体の将来性も危うくなっています。
このような状況なので、これからも「Tポイント」からの離脱が止まらなくなってしまうかもしれません。
「TSUTAYA」は、「Tポイント」事業だけではなく、本業のレンタル事業も下降気味で、世の中は「U-NEXT」や「Amazonプライムビデオ」などの「動画配信サービス」へ移行しています。
いち早く次の事業の核を作らないと、将来的に厳しい状況は変わらない気がします。
Tポイントを終了したり縮小した企業
「Tポイント」の導入を終了したり、「Tポイント」のみの導入から「楽天ポイント」「dポイント」も併用導入する「マルチポイント化」の流れが止まりません。
こちらでは、「Tポイント」を終了した企業、「マルチポイント化」を導入した企業などをまとめてみました。
YahooでのTポイント終了
2012年6月、ソフトバンク傘下のヤフーとCCCは、戦略的資本・業務提携を発表しました。
ヤフーは、これまでヤフーが発行していた「Yahoo!ポイント」を、Tポイントに一本化しました。
CCC側は、これまで共通IDだった「T-ID」を「Yahoo! JAPAN ID」に一本化し、両社のポイントとID統合を進めました。
ヤフーが提供していた各サービスはTポイントと連動するようになり、Tポイント加盟各社の共通IDはヤフー側のIDに統一され、両社は非常に密接な関係を築くようになりました。
しかし、2021年12月、Zホールディングス(ヤフーから持株会社へ移行)が、これまで発行していた「Yahooカード」を「PayPayカード」へ移行することを発表しています。
同時に、「Yahooカード」で利用していた「Tポイント」との連携を、2022年3月をもって解消することになりました。
ソフトバンクでのTポイント終了
上記ヤフー(現在はZホールディングス)はソフトバンクグループ傘下なので、ヤフーが提携解消するということは、ソフトバンクとも提携解消ということになります。
提携解消の流れは、上記「Yahooとの提携解消」に記載されている内容と変わりません。
ソフトバンクのポイントに関しては、2022年3月末をもって「Tポイント」が終了し、2022年4月から「ソフトバンクポイント」へ変更になっています。
三越伊勢丹でのTポイント終了
三越伊勢丹では、2015年10月にCCC社との包括提携に基本合意しており、2016年5月から店舗への「Tポイント」導入が開始されました。
しかし、同グループはCCC社との提携契約を解消し、「Tポイント」の取り扱いを2018年3月末をもって終了しています。
「Tポイント」を終了したのは、三越伊勢丹グループが提供する「エムアイカード」と「エムアイポイント」の利便性を高めるのが原因で、「エムアイポイント」はグループ外への拡大も目指しているようです。
ドトールコーヒーでのTポイント終了
「ドトールコーヒー」は、2019年6月3日より、従来の「Tポイント」の取り扱いを終了し、「NTTドコモ」のポイントサービス「dポイント」へ移行しました。
「Tポイント」終了の理由等などは明かされず、「両者で合意の上でサービス終了に至った」と発表されたのみです。
アルペングループでのTポイント終了
「アルペングループ」では、これまで導入していた「Tポイント」を、2019年3月31日をもって終了しています。
2019年4月1日からは、楽天スーパーポイントに切り替わっており、還元率が最大6.5%にもなるというお得なカード「アルペングループ楽天カード」も発行が開始されました。
ファミリーマートでのTポイントカード発行終了
「ファミリーマート」と「Tポイント」の関係は長く、2007年11月20日からサービス開始しています。
「ファミリーマート」は、「ファミマTカード(ポイントカード)」の店頭発行を、2019年5月31日をもって終了しています。
こちらのカードですね。
終了の理由としては、2019年7月から開始した「ファミペイ」の導入が要因だと言われています。
「ファミペイ」はアプリとポイントカードを連携して利用するタイプで、アプリで代用すればコスト的にも物理カードを発行する必要が無くなったんでしょうね。
「ファミマTカード(クレジットカード)」は、2022年10月時点でも継続発行しており、券面にも左上に「T」の文字は入っています。
コンビニの中では、唯一「Tポイント」との提携は継続していますが、以前日経新聞が「Tポイントからファミマ離脱か?」というニュースを配信したこともあるので、ファミマとの提携も終了する可能性もないわけではありません。
尚、ファミリーマートの店舗では、「Tポイント」だけではなく、2019年11月26日から楽天の「楽天スーパーポイント」とドコモの「dポイント」も「貯まる/使える」ポイントとして利用できるマルチポイント化に対応しています。
すかいらーくでマルチポイント化
すかいらーくホールディングスでは、メインポイントとして「Tポイント」を利用していました。
ガストやバーミヤン、ジョナサンなど全国のすかいらーくグループでは、2020年4月1日からドコモの「dポイント」、2021年4月1日からは楽天の「楽天スーパーポイント」が利用できるようになり、現在「Tポイント」と併せてマルチポイント化での対応になっています。
Tカード会社による顧客データ販売の件
先日、「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」が、Tカード利用者の個人データの販売を本格化させるというニュースが報道され、ちょっとした騒ぎになりました。
【疑問】Tカード会社が4千万人分の顧客データを販売へ 利用者の「同意」は有効かhttps://t.co/o5iAm4lEvd
CCC側は「規約で説明し、利用者の同意は得ている」としている。しかし、有識者からは「同意は有効といえないのではないか」と疑問の声も出ているという。 pic.twitter.com/XlRwnhZBdC
— ライブドアニュース (@livedoornews) September 3, 2022
プライバシー保護が叫ばれている中でのこのニュースは、TポイントやPontaなどのポイントプログラムや、Suicaなどの電子マネー、PayPayなどのQRコード払いに慣れてる若者にとっても無視できない問題なのでは?
利用者側としては各個人で対応を迫られるわけで、「自分のデータを利用されたくない!」という方は、各個人で対策をすべきでしょう。
そこで、こちらでは、Tカードに登録の個人情報の提供を停止する方法をご説明します。
Tサイトにアクセス
まず、「Tサイト」にアクセスします。
ログインするには、何故か未だに「Yahoo! JAPAN ID」との連携が必要になります。
ログインしたら、右上の「マイページ」をクリック。
「マイページ」を開いたら、「登録情報」のタグから「登録情報の確認」を選びます。
提携先への個人情報提供を停止
次に、表示されたメニューのの中から「提携先への個人情報提供を停止」をクリックします。
表示されたページには、その時点でCCC社が情報を提供する可能性のある企業が表示されています。
そして、それぞれの企業の右側に「チェック印」が付いています。
全ての企業に情報を提供したくない場合、一つずつ「チェック印」を外してもいいのですが、下の方へ移動すると「すべてのチェックをはずす」というボタンがあるのでそれを利用します。
「すべてのチェックをはずす」ボタンを押すと、全ての「チェック印」が外れます。
「今後、追加される提携先も含め、すべての提携先への個人情報提供を停止する。…」というピンク色が下地の欄があります。
その下方には、ピンクの欄の文言に関する説明が書かれています。
すべての提携先への情報提供を停止したい方は「チェック印」を外しましょう。
最後に、「設定を変更する」をクリックします。
「情報提供先の設定変更完了」が表示されたら終了です。
Tポイントはどうなる?
「Tポイント」の今後はどうなるのか?
「Tポイント」は、各業種のトップ企業もしくは有力企業1社に絞って提携し、その企業の店舗を加盟店にしてポイントを発行してきました。
CCC社が頑なに守ってきた、この「1業種1社」という加盟店の開拓が弊害になっているという評論家もいます。
CCC社が慎重に選別してきた「1業種1社」が他社に乗り換えた場合、その業種の他の企業はすでに他社ポイントと強く結びついており、結果的にCCC社はその業種の企業全てを失うことになります。
「Tポイント」1強の時代から、「Pontaポイント」が追従して2強になり、「楽天ポイント」が間に入ってきて戦国時代になりました。
特に「楽天ポイント」は、「1業種1社」の制限を定めることなく、次々と加盟店を拡大しています。
強大な楽天市場というネットの世界から、最近はリアル店舗まで幅広く拡大しており、ネットからリアルまでかなり利便性が良いのも確かです。
CCC社は、「Tポイント」というポイント事業だけではなく、メイン事業の「DVDレンタル」でも動画配信サービスの拡大に押され厳しい現実に直面しています。
競争が激化している中で、CCC社がどんな巻き返し戦略を仕掛けるかによって「Tポイント」の将来が決まってくるでしょう。
顧客が「Tポイント」の融通性と利便性に魅力を感じなくなったら、「Tポイント」も尻すぼみに消えていくこともあり得るでしょう。
まとめ
この世の春を謳歌していた便利なポイントサービス「Tポイント」ですが、最近よく目にするのが「Tポイント」の提携終了のニュースです。
先日、CCC社のフランチャイズ加盟会社の中では最大規模のメガフランチャイジーである、「トップカルチャー」による楽天ポイント導入も発表され波紋を呼んでいます。
こちらでは、Tポイントとの提携を終了した企業や、マルチポイント化した企業などもまとめてみました。
また、使える店や企業が減っていくことで「Tポイント」のサービスは今度どうなるのか、独自に考えてみました。
その他、先日物議を醸した「CCC社による個人データの販売を本格化させる」というニュースに対抗するため、Tカードの個人情報提供を自分で停止する方法も記載しています。
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